この地(新潟県上越市)に自生するササユリです。北限のササユリと言われているらしい。葉は幅広で日本海側型のものと思われる。 鉢で育てた場合の草丈は40〜60センチ。花色は個体によって若干異なりますが、薄いピンク。肥培で球根の直径が6センチぐらいになると3または4輪花をつける。庭に移植しようと思って、只今実生で繁殖しています。発芽は案外容易でした(時間はかかるけど)。この地域は冬は積雪も多く、夏は35度以上になる気候。そう考えると、きっと暑さにも寒さにも耐える性質を持った個体なのでしょう。私の場合夏も冬も特に対策はしていませんが、毎年きれいに花を咲かせてくれます。去年、ここよりやや南にある山の標高1,000m付近でササユリの自生地を見つけました。葉はこれよりも細く、長野方面の性質を持った個体なのでしょうか?非常に興味深いです。
これは日向ササユリ。宮崎県に自生するササユリ。一般的なササユリに比べて花全体の色が濃く、特に喉の奥が濃いピンク色なのが特徴。葉の色もこの地のものよりかなり濃い。 現在草丈は50センチ程ですが、あと1、2年育ててみないと詳しい性質はわかりません。
さらにもう一種。徳島県の一部に自生するジンリョウユリ。ササユリの亜種と言われています。花の大きさも草丈も二廻りぐらい小さい。花の姿はすっきりとして端正。色は日向ササユリよりも濃い(日向ササユリにもすごく花色の濃い個体があるらしいのですが)。育て方とこの個体の性質によるのかもしれないけど、茎があまり直立せず、かなりうつむき加減に花を咲かせるのが残念。 今年こそは種を育てて繁殖したい。